資産運用を始めるべき3つの理由

「貯蓄から投資へ」

国としてもこういったメッセージが発せられている昨今。

みなさんとお話ししていても、興味関心の高まりを感じています。

「これからの時代、お金を増やしていく必要がある」

なぜなら、自分達の生活を豊かにするため。子供の進学の選択肢を広げるため。老後の備えのため。理由はさまざまです。

ではなぜ、お金を増やすために、「貯蓄」ではなく「資産運用」なのでしょうか?

この記事ではその理由を収入・支出・貯蓄の3つに分けて紐解いていきます。

目次

理由① 入ってくるお金の減少

現在日本では、自分達が稼げるお金、国からもらえるお金が減少傾向にあるのをご存知でしょうか。

給与水準

出典:厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/19/backdata/01-01-08-02.html

実は日本では、過去30年間において、給与水準は上がっておらず、むしろ減少しています。

給与水準は上がっていません

退職金

老後のための貯蓄として、期待している方が多い退職金ですが、こちらも減少傾向です。

出典:厚生労働省「就労条件総合調査」を基に作成

約5年ごとに退職金に関する調査を実施する厚生労働省の「就労条件調査」によると、

大卒・大学院卒の定年退職者(勤続20年以上かつ45歳以上)の退職金平均額は、2017年で1,788万円。

過去15年間の調査からは700万円近く、最も平均額の多かった1997年(2,871万円)からは1,083万円も下がっています。

高校卒の退職金も同様に減少傾向です。

老後のセカンドライフの収支

国民年金や厚生年金などの公的年金を老後の資金として考えている方も多いかと思いますが、一般的にこちらの受取額も減少傾向にあります。

しかも、さらに問題となっているのが長寿化。

2017年時点で、平均寿命は男性が81.1歳、女性が87.3歳。

現在60歳の方のうち、95歳まで生きる人が1/4。

長生きは嬉しいことですが、これによるリスクも考えなくてはなりません。

それが、毎月赤字額の長期化。

金融審議会 「市場ワーキング・グループ」報告書https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20190603.html

老後2,000万円問題で話題を呼んだ報告書によると、高齢者無職世帯における毎月の平均赤字額は月約5.5万円。

この赤字は、長生きすればするほど大きくなるため、現状の長寿化社会では大きな金額が必要となるということです。

理由②:出ていくお金の増加

私たちの支出についても、おさらいをしてきましょう。

社会保障負担の増加

私たちが住む日本には素晴らしい社会保障制度があります。

特にイメージしやすいのは公的医療保険制度でしょうか。

病気や怪我の際に、窓口での支払が1~3割負担となったり、高額な医療費について負担してくれる制度です。

こういった制度も、もちろん国民からの負担で成り立っています。

その負担率が、年々大きくなっているのです。

出典:厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/17/backdata/01-01-01-07.html

国民負担率:租税負担と、社会保障負担を合わせた義務的な公的負担の国民所得に対する比率

ざっくりいうと、お給料から引かれるものが年々増えていて、手取り額を圧迫している傾向にあるということになります。

インフレを目指す日本

「インフレ」とは、モノやサービスの値段が上がっていくことです。

値段が上がれば、モノが高くなる。高くなるということは、会社の利益も上がり、従業員の給料が上がります。すると購買意欲も上がり、人はモノを買うようになる。これが、適度なインフレで目指すによる好循環です。

日本は今、物価の上昇(インフレ)をめざしています。

インフレの弊害

インフレになると、注意すべきことは、現金の価値です。

具体的には、

今年、りんご1個が100円の価格で販売されていたとします。

インフレが進むため、物の値段は上がっていく。すると

来年、りんご1個が120円の価格で販売される。

そうすると、去年から100円をただ現金で持っていた人は、りんごを買えなくなってしまう。

つまり、100円の価値が下がってしまった(りんごが買えなくなってしまった)のです。

日本が、インフレを目指している以上、対策は必須です。

インフレの実例

実際の例を見てみましょう。

2004年→2014年の10年間での例です(出所:総務省「主要品目の東京都区部小売価格」)。

小麦粉(1kg):189円→235円

バター(1箱200g):320円→408円

果実飲料(1.5L):125円→191円

電気代(電力量料金1):16.16円→19.37円

タクシー代(初乗運賃):660円→725円

ここに挙げた物では、10年間で物価が約1.2倍~1.5倍に上昇しています。

このように、インフレが続くと、そのまま現金でもっているだけでは、買いたいものが買えなくなってしまう可能性が出てくるのです。

理由③:預金だけでは備えられない

収入が減り、支出が増える。

そうなってしまっても、手元にあるお金を効率的に増やせれば、問題はありません。

そこで、多くの日本人が頑張っているのが預金に貯蓄すること。

その現状はいかがでしょうか。

超低金利時代

結論から申し上げて、日本ではいま銀行の預金金利は低くなっており、

お金を預けたときの利息だけで資産を増やすことは難しいです。

出典:日本銀行 時系列統計データより作成

普通預金金利は年0.198%から、現在は年0.001%にまで下がっています。

金利が0.001%の場合、

100万円を1年間普通預金で預けても

利息はたったの10円!

出典:日本銀行 時系列統計データより作成

普通預金より金利の高い定期預金の金利も、

過去2%以上あったものが、現在は0.05%程度

金利が0.05%の場合、

100万円を1年間定期預金で預けても

利息は500円です。

これからの時代、単に預金だけでは将来のそなえには

十分とはいえない、というのがわかっていただけたかと思います。

ネットに転がっている儲け話

このように銀行金利が低いからといって、ネットに転がっている儲け話に

乗っかってしまう人は注意です。

なぜなら、楽して儲けられる方法というのは、ほとんどなく、

詐欺まがいの話が多いからです。

今、必要なのは、基礎基本に忠実な資産運用の知識と実践です。

そのためには、勉強することは必須になってきます。

勉強が面倒だという人も多いでしょう。私も得意ではありませんでした。

ただ、一生が変わるかもしれない知識は、できるだけ早く身につけるのが圧倒的におすすめです。

まとめ

現状、私たちの給料は上がりづらく、老後の収入も不安が多くあります。

また、支出の面でも、インフレが進めば、苦しくなると予想ができます。

そんな私たちを取り巻く環境が大きく変化しているのにもかかわらず、

銀行の預金金利は低く、一生懸命貯めたお金を預金しているだけではお金を増やすことは難しくなってきました。

だからこそ、今、資産運用を学び、始めるべきなのです。

資産運用が大切なのは分かったけど、

そもそも資産運用って何から考えたらいいかよく分からない……

という方はこちらの記事からどうぞ。

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